「ホームページは欲しい。でも、最初に何十万円も払うのは正直きつい」。
これから起業する方や、一人社長・10名以下の会社の方にとって、自然な気持ちだと思います。そんなときに候補に挙がるのが、月々の定額で持てるサブスク型のホームページです。
結論から言うと、サブスク型は「看板として、きちんとしたホームページを無理なく持ちたい」方にはよい選択肢です。ただし、契約の前に知っておいてほしい仕組みがあります。それが「縛り」の正体です。
この記事では、2026年10月に熊本の会社の公式ページで確かめた相場と、制作者として毎日サイトを作っている立場から見た「縛り」の理由、そして5年でいくらかかるかを、正直にお伝えします。
この記事の要点
- 熊本のサブスク型ホームページは、入門のプランで月額 税込8,800円〜11,000円が中心(2026年10月・4社の公式ページで確認)
- 最低契約期間や「解約するとサイトが消える」決まりは、制作費を月額で分割して回収しているため
- 比べるときは総額だけでなく、「いつサイトが自分のものになるか」とドメインの名義を見る
- 向いているのは、一括の出費を抑えたい起業したての方・一人社長・10名以下の会社
熊本のサブスク型ホームページの相場(2026年10月時点)
熊本でサブスク型のプランを公開している制作会社4社の料金ページを、2026年10月に確認しました(社名は伏せています)。
| 項目 | 熊本の4社の公式ページから |
|---|
| 月額(入門のプラン) | 3社が税込8,800円〜11,000円。創業1年以内の方向けに、月33,000円(税込)・初期0円のプランを出している会社が1社 |
| 初期費用 | 0円〜3,000円 |
| 最低契約期間 | 6か月が2社、1年が1社(1社は公式ページで確認できず) |
| 解約したとき | 「公開を止める(ドメインは移せる)」が1社、「36か月続けたら無料で譲る」が1社。2社は公式ページに記載なし |
全国の主なサービスも調べましたが、月額は同じく税込8,500円〜11,000円あたりに集まっていました。熊本だから特別に安い・高い、ということはなさそうです。
なお、検索結果に出るAIの要約には、公式ページと違う古い金額が出ていることがありました。契約の前には、必ずその会社の最新の料金ページで確かめてください。
月額に何が含まれているか
同じ「月1万円」でも、中身は会社によって違います。比べるときは、次の5つを見てください。
- ページ数:1ページだけか、5ページ前後まで作れるか
- 更新の回数:月1回の小さな修正か、月5回まで頼めるか。大きなデザイン変更は含まれないことが多い
- サーバー・ドメイン・SSL:たいていは月額に含まれる
- 文章や写真:自分で用意するのか、書いてもらえるのか
- 数字の報告:アクセス数などを見せてもらえるか
ここまでは、どの記事にも書いてある話です。ここからは、作る側の立場から、少し踏み込んだ話をさせてください。
「縛り」の正体は、制作費の分割払い
ホームページは、ふつうに頼むと数十万円かかります。サブスク型は、その制作費と、毎月の保守・運用の費用をならして月額にしたものです。
一括で大きく払わなくていい代わりに、月々の費用がかかる。これはトレードオフで、悪いことではありません。

図1:月額の中身は「制作費の分割」+「毎月の保守・運用」
ただ、作る側から見ると、制作費は最初にかかっています。数か月で解約されると、その分を回収できません。だから多くのサブスクには最低契約期間があり、期間内に解約すると「残りの月数分を払う」決まりになっています。
もうひとつ、最近の事情もあります。AIが使える人なら、サブスクで作ってもらったサイトを読み込ませて、同じようなサイトを自分で作り直し、解約することも、技術的にはできてしまう時代です。最低契約期間には、そうした動きから制作費を守る意味もあります。
「AIで写して、解約すればいい」をおすすめしない理由
この方法は、手軽に見えて、実は大きな壁が3つあります。
1. 著作権と契約の問題
ホームページの文章・写真・デザイン・プログラムは、著作権で守られる「著作物」です(著作権法第10条は、文章や写真に加えて「プログラムの著作物」を例に挙げています)。サブスクの多くは、契約で著作権を制作会社に残すと決めています。写して使えば、著作権の侵害や契約違反になるおそれがあります。
2. サーバー・ドメインを自分で管理する壁
サイトを動かし続けるには、サーバーの契約、ドメインの設定、SSL(https)、メール、問い合わせフォーム、セキュリティの更新、バックアップが必要です。ここを正しく理解して管理できないと、サイトが表示されない、メールが届かない、乗っ取られる、といったことが起こります。
3. ドメインが変わると、積み上げが消える
ドメインが制作会社の名義だと、解約後は同じアドレスを使えません。検索での評価も、名刺やチラシに載せたURLも、ゼロからやり直しになります。
安く済ませたつもりが、トラブルの対応や作り直しで、かえって高くつくことになりかねません。最初から「受け取れる条件」のサブスクを選ぶ方が、ずっと安全です。
「解約したら消える」は、守る仕組みの裏返し
多くのサブスクで「解約するとサイトの公開が止まる」「データは渡さない」となっているのも、同じ理由です。

図2:解約したとき、手元に何が残るか
ここで、作る側として正直に言いたいことがあります。上で書いたような壁があるとはいえ、サイトを写すこと自体は技術的にはできてしまいます。つまり、縛りや「消える」決まりで守れるのは「制作費の回収」までです。お客様の気持ちまで引き止める力はありません。
だとすると、長く続けてもらう理由は、縛りではなく中身に置くしかありません。
- 頼んだ更新が、すぐに反映される
- アクセスや問い合わせの数字を、毎月わかる形で見せてくれる
- 「次は何をすればいい?」と聞ける相手がいる
縛りで残ってもらうか、価値で残ってもらうか。 サブスクを選ぶときは、この違いを見てください。
サブスクのデメリットを「契約の条件で避けられるもの」と「避けられないもの」に分けて見たい方は、ホームページのサブスク、7つのデメリットもあわせて読んでみてください。
買い切り・サブスク・お渡しつきサブスクを5年の総額で比べる
「長く使うと、サブスクの方が買い切りより高くなる」とよく言われます。本当にそうなのか、条件をそろえた仮の例で計算してみました。
- 買い切り:制作費30万円+保守 月5,000円
- ふつうのサブスク:月10,000円(解約するとサイトは消える)
- お渡しつきサブスク:月9,800円。24か月たったら、サイトを受け取って保守 月5,000円に切り替える
| 経過 | 買い切り | ふつうのサブスク | お渡しつき |
|---|
| 1年 | 36万円 | 12万円 | 約11.8万円 |
| 2年 | 42万円 | 24万円 | 約23.5万円 |
| 3年 | 48万円 | 36万円 | 約29.5万円 |
| 5年 | 60万円 | 60万円 | 約41.5万円 |
| サイトが自分のものになる時期 | 最初から | ならない | 24か月から |
※金額は税別の仮の例です。実際の金額はプランによって変わります。

図3:5年の総額の推移(税別の仮の例)
この例では、5年でふつうのサブスクと買い切りがちょうど同じになり、それより長く使うとサブスクの方が高くなります。
ただ、ポイントは総額の大小だけではありません。「いつ、サイトが自分のものになるか」です。
ふつうのサブスクは、5年払っても手元に何も残りません。そこが「何年も払ったのに」という不満につながります。お渡しのあるサブスクなら、最初の負担を小さくしつつ、ある時点からサイトが自分の資産になります。
サブスク型が向いている人・向いていない人
向いている人
- これから起業する方、始めたばかりの方
- 一人社長や、社員が10名以下の会社
- 「名刺代わりに、きちんとした会社だと伝わるサイトが欲しい」方
- 一括の大きな出費より、毎月少しずつの方が助かる方
熊本では、会社の規模によっては、ホームページに一括で50万円を出すのは簡単ではない、と感じています。そうした会社にとって、月額で始められることは大きな助けになります。
向いていない人と、代わりの選択肢
| こんな方 | おすすめ |
|---|
| 自分で頻繁に更新したい・ブログで集客したい | 更新しやすい仕組みで作る。サイバー攻撃の増加やAIの進歩を踏まえて、WordPressに限らず仕組みから選ぶ |
| 会社の顔としてブランドを作り込みたい | オーダーメイドで作って買い取る。公開後の保守はつけておく |
| まだ事業の形が固まっていない | ホームページより先に、誰に・何を届けるかを整える |
| ネットで物を売りたい | ネットショップ。購入の流れに特殊なことがあるなら、自前で組む |
| 自分で作るのが好き・時間がある | 無料の作成ツールで自作し、設計だけプロに相談する |
| 10年以上、同じサイトを使い続けたい | 買い取り。長く使うほど総額で有利になる |
AIで作るようになって、変わったこと
私たちは、ホームページづくりの一部で、AIを活用しながら作っています。設計や判断、仕上げの確認は人が行い、手を動かす作業の一部をAIに手伝ってもらう形です。いちばん速くなったのは、できあがったデザインを形にする作業と、最初にアイデアを広げて何案も作る作業です。並行して一気に進められるようになりました。
一方で、AIを使っても変わらないことがあります。仕上がりの質を決めるのは、作り始める前の設計です。誰に、何を、どの順番で伝えるか。ここをWebに詳しい人がどれだけ固められるかが、一番大事だと感じています。
制作が速くなったぶん、作る側の負担は減りました。そのぶんを、お客様に渡せる条件の良さに回せるようになっています。
H.Technologyの月額プランの考え方
最後に、私たちの考え方を少しだけ紹介させてください。
H.Technologyの月額プランは、「価値で残ってもらう」ことを前提に作っています。
- ドメインはお客様のものです。いつ解約しても、無料で移せます
- 24か月たったら、お客様が選べます。そのまま続けるか、サイトを受け取って保守だけに切り替えるか
- 13か月目からは、いつ解約しても違約金はかかりません
- 毎月、アクセスや問い合わせの数字をお届けします
料金は月9,800円から(税別・初期費用0円)です。プランの中身と見本サイトは、ホームページ制作のページの「料金の目安」でご覧いただけます。
私たちが目指しているのは、取引先に「会社のことは、ホームページを見ておいてください」と言えるサイトです。そして、その先で問い合わせから仕事が決まること。お客様自身がWebに少しずつ詳しくなり、その大切さを実感していただけたら、何よりうれしく思います。
よくある質問
月額のほかに、費用はかかりますか?
会社によって違います。初期費用や事務手数料、ページの追加、大きなデザイン変更、写真撮影などが別料金になることがあります。契約の前に「月額に含まれないもの」を一覧で出してもらうと安心です。
解約したら、ホームページはどうなりますか?
多くのサブスクでは、公開が止まり、データも渡されません。「一定期間続けたら譲る」会社や「ドメインだけは移せる」会社もあります。契約書の「解約」と「所有権」の項目は、必ず読んでください。
ドメインは誰のものになりますか?
制作会社の名義で取ることも少なくありません。名義が自分にないと、解約したときに同じアドレスを使い続けられないことがあります。契約前に「ドメインは誰の名義か」「解約時に移せるか」を確認してください。
ドメインの名義を自分で確かめる方法と、別の会社へ止めずに移る順番は、ホームページ制作会社の乗り換えで詳しく書いています。
サブスクとリースは同じですか?
違います。ホームページの「リース」は、途中で解約できないのが前提の契約です。業界団体も、ホームページのリース契約について注意を呼びかけています。月額の契約を結ぶときは、それがサブスクなのかリースなのかを確かめてください。
熊本の会社に頼んだ方がいいですか?
オンラインで打ち合わせできる会社なら、県外でも問題はありません。ただ、対面で話したい方や、地元のお客様の様子を知っている相手に頼みたい方は、熊本の会社を選ぶ意味があります。